潜在看護師に人気の病院の秘密

潜在看護師が復職先として選ぶ人気の病院に共通点があります。それは、「短時間正職員制度」を採用している病院です。

従来、看護師の勤務形態は夜勤があったり、残業が多いというのが実情でした。また、女性が多い職場環境のため、同じ立場にいる人が多く、自分だけが育児や家庭の事情を理由に夜勤や残業を断れない雰囲気がありました。夜勤を含めた交代制のフルタイム勤務ができないのであれば、正職員を辞めてパートタイム勤務にする以外に道がありませんでした。しかし、パートタイム勤務では、正職員より劣った処遇で、不安定な立場で雇用されるケースが多いのが現状でした。そういったことが、出産・育児・介護などと仕事を両立させたい看護師を現場から遠ざける一因となっていました。そして、それが潜在看護師を増やし、現場の看護師の労働環境はますます苛酷になるという悪循環を生みだしていました。
その打開策としてできた制度が「短時間正職員制度」です。
この制度は、仕事と育児や介護の両立に悩み、復職を躊躇している潜在看護師にとって、とても魅力的な制度であるといえます。


短時間正職員制度のメリットは?

短時間正職員制度は、フルタイム勤務に比べて一週間の所定労働時間が短い新しい勤務形態です。
この制度のメリットは、社会保険の適用、昇進昇格、育児・介護休業の適用、教育訓練や福利厚生の適用、退職金の支給などが正職員と同等であることです。ただし、給与に関しては、正規雇用のフルタイム職員との勤務時間の違いにより少なくなります。しかし、パートタイム勤務に比べると、より安定した雇用形態であることは間違いないです。そして、仕事の内容や責任の範囲・権限に応じた待遇を期待することができます。

この制度のような「多彩な勤務形態の導入」が看護師の現場離れや潜在看護師の復職に一定の効果がでていることが日本看護協会の調査で明らかになりました。そのため、この制度を導入する病院が増えています。現在、この制度は大きな総合病院など全国の約2割の病院で導入されています。中小規模の病院に対して補助金を出す自治体も増えていて、今後さらに普及する制度と思われます。

では、この制度を導入している病院をどのように見つけたらよいでしょうか?看護師の転職支援サイトであれば、「短時間正職員制度」というキーワード検索ですぐに見つけることができます。ご活用ください。

研修内容は?費用は?

慢性的な看護師不足に対する打開策として、潜在看護師の存在が注目されています。
潜在看護師はかつて医療現場で働いていた経験者であり、即戦力となる力強い存在です。
そんな潜在看護師の復職への足をとめているのが、ブランクに対する不安でした。
ならば、その不安を解消しよう!ということで、各病院や医療関係の企業、自治体が連携して潜在看護師の復職を支援する取り組みが始まっています。

気になるその内容ですが、復職希望者が集まって、最新の医療に関する講義、採血や注射の演習や最新の輸液ポンプの操作など実際の医療機器を使っての演習、病棟実習などを行います。
また、訪問看護ステーション・診療所、介護施設、福祉施設での看護体験や復職に対する悩み相談なども行います。
費用は無料のものから有料のものまで様々です。

まずは無料の研修に参加して、復職への第一歩を踏み出してみませんか?

東大病院も復職支援プログラムを実施しています

東京大学医学部付属病院では2007年7月より、看護人材派遣会社と共同で、「Re‐ナース」プランという潜在看護師の復職を支援する取り組みを始めました。

東大病院という日本でトップクラスの病院も慢性的な看護師不足を深刻にうけとめ、潜在看護師の存在に着目しています。

この復職支援プランを活用することで、潜在看護師が現場の感覚を取り戻し、ブランクに対する不安を軽減し、復職への自信をつけてほしいというのが狙いとなっています。

東大病院が行っている復職支援の内容を具体的に紹介したいと思います。
復職支援プランを活用しようとお考えの潜在看護師の方の参考になるかと思います。

講習は、東大病院の設備・施設を利用して行います。
講師は、東大病院の認定看護師や専門看護師、各分野の医師や臨床検査技師、理学療法士が担当します。
受講コースは、潜在看護師の経験年数や離職期間などに応じて選択できるように5日間と10日間の2つのコースがあります。
定員は各コースとも10名です。
どちらのコースも、講義と実習を組み合わせた内容で1日8時間行われます。

医療機器は東大病院で使用しているものから他院で使用しているものまで用意されています。
点滴の実習に使う薬剤などは、安全に対する意識を高めるために、すべて本物を使用しています。
本物を使用するため、一回ごとに廃棄が必要で費用もかさみますが、参加者が職場で戸惑うことがないように本物を使用するそうです。
コースの定員を少なくすることで、参加者が納得がいくまで実技を確認できたり、講習期間内に受講者が確実に技術を習得し、カンを取り戻せるようにしているようです。
実習に重点を置くことで、受講者が復職した際にスムーズに職場で働けるように支援しています。

このような復職支援プログラムに参加することで、ブランクに対する不安を少しでも減らせるのではないかと思います。
また、復職について考えるきっかけとして利用してもいいかもしれません。

ブランクに対する不安

潜在看護師の中で、復職について考えている人は多いと思います。看護師をやめた理由が出産や育児、介護のためであれば、自分の時間がもてるようになってくると、また看護師として働きたいと思う人が多いです。
しかし、そこで気になるのがブランクです。ブランクが長ければ長いほど、復帰してもついていけないかも、今さら不規則な生活になっても体がついていかないかも、今どんな医療機器や薬品が使われているのだろう?などと、仕事をしていなかった間にできた他の看護師との差が気になります。たった1年の育児休業であっても実際に復帰する時には以前のように働けるか不安になる人が多いようです。1年以上、復帰する予定もなく過ごしていた潜在看護師の復帰への不安、ブランクに対する不安は相当なものです。

「慣らし期間」をつくってみてはどうですか?

総合病院など大きな病院で働いていた場合、復職するにあたって、元の職場に戻るのが復職の話をすすめるうえでは一番楽な方法かもしれませんが、復職後にカンを取りもどすのは容易ではありません。総合病院などは、医師などの異動も多く、職員の入れ替わりが多いので、復職したときには知っている人はほとんどいないことも多いです。医療に対する情報の更新のスピードもはやく、そこで働いている職員でさえ、それについていくために日々勉強会を開いて新しい知識を常に身につけなくてはいけない状況です。
そのような中にブランクを経て復職すると、予想外についていけないことになりかねません。経験者は即戦力として求められるために、新人よりも辛い日々を過ごすことになるかもしれません。
それよりも、新しい職場で今までとは違う働き方をして、自分のカンを取り戻しながら、少しづつ自信をつけて、いづれは元の職場に戻るというほうがスムーズに仕事に復帰できます。


昼間のみ個人病院の看護師として勤めるなど、負担の少ない働き方がおすすめです。看護師専門の転職支援サイトを利用すれば、一般的な看護師求人誌や自分で探す看護師求人に比べて、多彩な勤務時間、勤務内容の仕事が多くあります。パートタイムで日勤のみの仕事や、土日休みの仕事、家庭と両立できる範囲内での仕事など、未経験でもよい仕事、残業のない仕事など、自分の条件にあわせて仕事を選ぶことができます。まずは、看護師として働くことの「慣らし期間」となる仕事を転職サイトで見つけてみてください。復職へのやる気と自信が湧いてきますよ。

ママ看護師になれない理由

現在、潜在看護師になってしまっている理由として多いのは、出産・育児のためという理由が多いです。
働きながらの子育ては、一般企業に勤める人であっても大変なものです。
ましてや看護師の勤務は、不規則で夜勤もある場合が多く、子育てとの両立が難しいと思ってしまうのは当然のことといえます。
看護師の仕事は日々進化する医療についていかなければいけないために、仕事の後に勉強会に出席しなければならないことも多いです。
慢性的な看護師不足により、定時に帰れないことも多く、時間的な拘束が長いことも、育児と看護師の仕事を両立させたいと思っても、実際には復職せずにいる理由の一つです。
ママ看護師になるためには、家族の理解を得ること、いざというときにこどもを預けられる環境の確保が必要不可欠です。
それがなかなか難しいためにママ看護師になれない潜在看護師が大勢います。

そういった困難を乗り越えて、看護師の仕事に復帰したいママ潜在看護師をサポートする取り組みも行われつつあります。
託児所が院内にあり24時間体制でこどもを預かっている病院も増えています。


病院以外で働こう

潜在看護師、とくに子育て中のママ潜在看護師が働きたくても働けない環境にあることがわかりました。
それは、病院の勤務体制に大きな要因があるといえます。

少し視点を変えてみて、病院以外で看護師として働くことを考えてみませんか?実は、病院以外でも看護師を必要としているところは多くあります。
病院以外で働く選択肢を紹介したいと思います。

例えば、一般企業の医務室勤務、製薬会社の治験コーディネーター、雑誌社、新聞社などの医療ライター、学校の医務室勤務、医療・製薬関連企業のメディカルコールセンター勤務、介護施設でのパートタイム勤務などです。

実は多くの企業で看護師資格のある人が求められています。
看護師が対応というだけで、顧客や社員の安心につながりやすいので、看護師資格のある人が必要とされます。

ただ、こういった求人は一企業あたりの求人数が少なく、待遇も一般社員に準じているので病院勤務に比べて良いものが多く、子育て中のママ潜在看護師に人気の仕事です。

看護師の転職サイトがこういった求人をもっていて、非公開の求人であることが多いです。
まずは、転職サイトに登録して、気長に条件にあう求人をさがしてみてはいかがでしょうか。

潜在看護師って何?

潜在看護師とは、看護師の資格をもちながら、何らかの理由(結婚や出産、介護、体調不良など)で現在は看護師の仕事をしていない人を潜在看護師といいます。潜在看護師は、今、55万人もいるといわれています。医療現場では、慢性的な看護師不足が問題となっていますが、この55万人の看護師資格のある人達が依然とは違う形であっても看護の現場に戻ることができたら、この問題は解決するでしょう。しかし、実際には多くの看護師資格保有者が復職することをあきらめてしまっています。

潜在看護師が増えるワケ

看護師の仕事は、医師の診断や治療の助けとなる各種検査とその説明、点滴管理、与薬とその説明、食事、排泄の介助、検温、測脈、血圧測定など多岐に渡ります。医療従事者は、「患者さんの命を預かっている」とよく言われますが、看護師もその例外ではなく、ちょっとしたミスが重大な事故につながる可能性があるので、責任の重い仕事といえます。
そして、医療は日々進歩しています。それにともなって看護師の仕事内容も日々進歩します。そのため、しばらく離職していると、職場への復帰することに不安やおそれを感じてしまう人が多いようです。それにより、資格をもったまま看護師として働かない潜在看護師が増えています。


また、看護師は女性が大半を占めています。女性は結婚や出産により、どうしても仕事に対する制約が生じてしまいがちです。
現代は核家族化により育児を手伝ってくれる人が近くにいる環境にある人が減っていて、さらには託児所、保育所も不足してします。安心してこども預けて働ける環境がなく、看護師の仕事の性質上、夜勤が必要であることも多く、さらに、看護師不足により看護師一人あたりの労働時間は長くなる傾向にあります。過酷な看護師の労働環境の中で、育児と仕事を両立することは困難なため潜在看護師がますます増えてしまっています。